日本男性、特に中年世代は「香水」を付ける習慣や意識が薄く、それがマナーやエチケットとして定着しなかった理由のようです。
第一印象とは、その見た目も重要な要素ですが、その人から漂う香りが重要な判断材料となるのです。
なぜなら、人間の五感の中で香りを感じる嗅覚だけが記憶をつかさどる海馬という脳の部位にほぼ直接的に信号を送ることができ、香りは脳に届くまでに0.2秒といわれほんの一瞬でニオイの良し悪しを判断すると言われているからです。
このことから、いい香りのする人は「清潔感」があって「おしゃれ」で「上品」と思われやすく、単純に「素敵!」と捉えられやすいようです。
だから日本の50代以上の男性には積極的に香水を利用することをおススメしたいのです。
ただし、「香水」はそれこそ諸刃の剣で、使い方によっては残念な結果を招きかねません。
50代の男性にとって「香水の正しい使い方」が大事なポイントになります。
香水を正しく使うポイント
香水を上手に使うための条件とは、香水というものを理解して正しく使うということです。
ポイント1:付ける前は体を清潔にする
要は「臭いものは元から絶たなきゃダメ!」ということです。
香水は皮膚のニオイなどと混ざり、変化しやすいので体臭に問題があったり汗をかいたりした状態で使用すると、悪臭になってしまうものです。
とにかく清潔な状態の体で使用することが大前提。
効果的に使用するためにも事前にお風呂やシャワーに入って、汚れや汗を綺麗に洗い流しておくことが大切です。
ポイント2:外出の30分ほど前に付ける
香水を付けるのは、外出する(出逢う)30分前がおすすめです。
なぜなら香水は時間経過によって変化し、時間経過によってトップノート、ミドルノート、ラストノートの3段階に分けられます。
香りをつけてから30分くらいまでをトップノートといい、香水に含まれているアルコール成分が十分飛んでいないので「香水がキツイ」と思われてしまいます。
香水をつけてから30分〜1時間くらいをミドルノート(ハートノート)と言います。
それぞれの香水の香りをもっとも美しくもっとも強く感じる時間とされています。
香水をつけてから3時間以上をラストノート(ベースノートまたはドライダウン)と言います。
香水のふんわりとした香りを漂わせるのが特徴です。
香りの主役と言われるミドルノートに相手と会うタイミングをあわせるのがベストなので、デートなどの場合、相手に出会う30分ほど前に香水を付けておくと一番バランスの良い状態になるわけです。
ポイント3:付ける部分は2~3ヵ所に留める
香水を付ける場所は、2〜3ヵ所がちょうど良いとされています。それ以上付けてしまうと、香りがきつくなりやすいためです。
強く香らせたい時は手首や首筋、肘の内側などの上半身に、優しく香らせたい時は足首や膝の裏などの下半身に付けるのがポイントです。
脇などの汗をかきやすいパーツは避けるようにします。
ポイント4:つける種類によってつけ方がある
香水の種類によって香りの濃度(強さ)がおおまかに4種類あります。
パルファン(パルファム)
一番濃度の高い香水。パルファンは少量でも長時間香ってくれる種類で短いもので5~6時間、長いもので12時間ほど香りが続くものがあります。
オー・ド・パルファン
パルファンよりは濃度が低いですが濃度が高めの種類になります。
香りの持続時間はパルファン同様5~6時間、長いもので12時間持続します。
オー・ド・トワレ
香りが残りにくくライトに香ってくれるタイプが多いです。
カジュアルな普段使いから様々な場面で活躍してくれるタイプで、男性用香水で最もポピュラーとされています。
香りの持続時間は3〜4時間ほどで長くても6時間程度持続します。
オー・デ・コロン
香料の濃度が最も低く、アルコールの揮発で飛びやすく軽めで爽快感があります。
香りの持続時間は1~2時間ほどで消えてしまいます。
以上の香りの濃度が違う香水のスタンダードなつけ方として
- パルファンは点
- オードパルファン・オードトワレは線
- オーデコロンは面
といわれています。
パルファンは指先に1滴とり耳の後ろなどに軽くトントンとなじませる
オードパルファンやオードトワレは線のようにスッと細く伸ばすように(スプレータイプは10cmくらい離した状態で線を意識して吹きかける)
オードパルファンは1回程度、オードトワレは2〜4回程度が目安です。
オーデコロンは広範囲にまとめてつけるイメージです。
香水の適量は、2〜3ヵ所につき1プッシュです。
付ける場所からあまりに近いと付けすぎになる恐れがあるため、20〜30センチ離してプッシュします。
少し香りが弱いかなと思うくらいが適量である場合が多いです。
ポイント5:付けた場所をこすらない
香水をつけてからこすると摩擦が起こり香りの成分がにごり、香りが変質してしまうためです。
また、こすると香りが長持ちしにくくなるといったデメリットもあります。
香水を吹き付けた部分は触ったりこすったりせず、そのままにしておくのが正しい付け方です。
ポイント6:汗をかく場所や髪、服には付けない
脇や足の裏など、汗をかきやすい場所に香水を付けると汗のニオイと香水が混ざって、悪臭になりやすいためです。
また、香水にはアルコールが含まれており、キューティクルを傷めてしまう恐れがあるため、髪に付けるのもおすすめできません。
その他、シミが付いて取れなくなるかもしれないので、服にも付けないようにしてください。
ポイント7:TPOを守って付ける
食事の時は量を控えたり(特に和食店では使用自体を控える)病院・仏事・試験会場など香りが邪魔になるところはつけないのが大人のマナーです。
ただしデートなどの特別な食事シーンで香水をつける場合はウエストより下の位置(足首やひざ裏などがベスト)につけるのがコツです。
香水の香りが食材の香りを妨げず、爽やかで心地のいい空間を演出してくれます。
また外のデートなど腕を組む機会があるときはひじの裏側やウエストあたりにつけるのがおススメです。
ビジネスシーンでのさりげない演出としてネクタイの裏や1枚の名刺に香水を吹きかけ30分ほどして名刺ケースに入れるというのも効果的です。
ポイント8:付け過ぎた時はオフする
人間には嗅覚疲労と言う現象があり、一定時間同じ香りに接しているとその香りになれてしまうあまりその香りを感じなくなる現象です。
香りがきつい人は、自分ではあまり香水をつけてないと思っても他人からすると香りが強すぎるということに気付かなくなっているこの嗅覚疲労が原因かもしれません。
香水初心者によくあることですが、少し香りが弱いかなと思うくらいが適量である場合が多いです。
全身に均等につけるには、香水を頭上に向けてスプレーして落ちてくるミストの中をゆっくりとくぐるのがポイントです。
どうやら香水を付け過ぎてしまったと思った時は、流水で洗い流したり、流水で洗い流せない部分は、ウェットティッシュなどで拭き取って香水を一度オフすることがおすすめです。
そもそも香水は何のため
香りを身につけるという行為は古代エジプト時代からあったようですが、今日の香水の原型は10世紀ごろと言われています。
その後正式に香水が使われるようになったのが17世紀頃のフランスで、一説にはお風呂に入る習慣のない貴族たちが自分の体臭を隠すエチケットのためだったとも言われています。
その当時のフランスでは男性も好んで香水を使用していたようです。
現在の使い方は大まかに言うと次の通りかと思います。
アイデンティティを表現する道具
「自分自身の存在を主張するための道具」と考えます。
つまりアイデンティティを示す道具の一つであるという事です。
どんな香水をつけるかということよりも「香水をいつもつけている人」というアイデンティティも成り立つと思います。
装うための道具
寝るときの服装について、『シャネル N°5』と答えたマリリンモンローは有名な話ですが、「香水を纏う」と言う表現がうなずけるほど香水は無限のイメージをもたらす装いの道具なのです。
普段の何気ない服装も「香水」という装いのアイテムが一つ加わるだけでイメージが1つ上がる気がします。
有意な精神効果をもたらすもの
香りの刺激が脳に伝わるまでの速さはわずか0.2秒以下とされ、嗅覚は人間の五感の中で最も本能的で原始的な感覚であるとも言われています。
さらに、香りの刺激が伝えられる脳の部位と、感情を司る部位が近いことから気づかないうちに香りがいつの間にか心や身体に作用しているということがありえます。
好きな香りの香水を纏うと、良い気分になったり前向きになれたりする効果やリラックスできる大きな癒やし効果、集中力や直感力を高める効果も期待できるのです。
周囲や異性へのアプローチアイテム
香りはダイレクトに相手の脳へ伝えることができ、香水で良い香りを纏うと、相手に好印象を与えやすいと言えるでしょう。
また、香りを纏っていることで身だしなみにも配慮しているという清潔感も演出できます。
周囲に好印象を与えたい、異性に魅力的だと演出したい場面などでは有力なアプローチアイテムになりますね。
臭いものに蓋をする道具
17世紀のフランスで香水が流行した一因としてお風呂に入る習慣のなかった貴族がその臭いをごまかすためのエチケットだったと同じように、現代なら「生活臭」「体臭」「加齢臭」を隠すための道具として使うケースもありえるのかなと思います。
この使い方を決して推奨しているわけではなく、汚いトイレでいくら爽やかな芳香剤を設置しても元を絶たなければなんの解決にならないと同じように、加齢臭などの気になるニオイの元を対策をしたうえで香水をつけるのがあるべき使い方だという事です。
自分にあった香水を見つけるには
それぞれの香水にはその香りから想像するイメージと言うものがありますが、あなた自身にあった香水と言うものは原則的にないものと考えます。
自分に合った香水を見つけるポイントはその香りがあなたの好みとバッチリあっているものを選ぶことですしその香りがあなたのつけるべき香水だと思うからです。
「あなたが好んで頻繁につけている香水=あなた」と周りの人は認識しますし、その香りが好ましい香りであなたのイメージとシンクロすればそれがあなたの香水だということです。
ちなみにそれぞれの香水からイメージされる分類は下記のとおりです。
男性の香水の分類
- マリン系:主に海をイメージした柑橘系などの爽やかで透明感の感じられる香り
- オリエンタル系:スパイスと甘さをMIXさせたエキゾチックでセクシーな香り
- フローラル系:花の香料を用いたり、特定の花をモチーフにして甘さを引きだす
- ウッディ系:樹木をイメージして温かく落ち着きのある香り
- シトラス系:柑橘系の爽やかさを感じる親しみやすい香り
- フゼア系:男らしい爽快感とセクシーな印象を与える香り
- シプレ系:上品さとワイルドさをあわせもった香り
専門上位サイトが選ぶ50代男性につけて欲しい香水12選
ブルガリ|ブループールオム
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | ウッディとスパイシーなジンジャー |
香りのイメージ: | ミステリアスな大人っぽさ |
ブルガリの香水は男女問わず人気が高く、男性愛用者が多いことでも有名です。
「アクア プールオム」シリーズは、爽やかな石けんのような清潔感のある香りが魅力で女性からの受けも高い香水です。
愛用している男性からも「甘さとスパイシーな香りが大人の男性をイメージさせ、時間が経つにつれ優しい香りに変化するのが魅力的」と好評です。
アラン・ドロン|サムライ EDT SP
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | ジャスミンやローズの香り |
香りのイメージ: | 心地良い香りを楽しみたいメンズ向け |
フランスの俳優アラン・ドロンがプロデュースした、日本の侍をイメージした香水で、程よい甘さやセクシーさも感じられながら、くせが無いので香水初心者の50代男性におすすめです。
デートにもピッタリのアイテムであり、女性ウケも狙えるづレグランスです。
クリスチャン ディオール|オー ソバージュ オードトワレ
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | シトラス・フローラル・フレッシュ |
香りのイメージ: | 男の力強さ・刺激的 |
スパイシーな柑橘系の上品な香りが爽やかで明るい印象を与えてくれます。
ベルガモットやサンショウ、さらにはピンクペッパーなど刺激的な香りを楽しめるので大人の高級感のある上品な香りを印象づける香水です。
ジョーマローン|ウッド セージ&シー ソルト コロン
種類: | コロン |
香りの種類・特徴: | ウッディ |
香りのイメージ: | 甘く爽やかなユニセックス香水 |
香りにクセがなく年齢・性別問わず万人が使える香りと女性にも評価が高い香りです。
男性からも「甘く爽やかな香りでまとうとやわらかい印象になる」と好評です。
ジョルジオ アルマーニ|アクア ディ ジオ プール オム オードトワレ
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | ジオリエンタル、シトラス |
香りのイメージ: | ミステリアスな香り |
男性の力強さやミステリアスな雰囲気を醸し出す香り。シトラスとマリンの香りで印象的です。
女性からは「大人の男性に似合う落ち着いた雰囲気」と言う意見がある一方、スパイシーでクセのある香りが苦手という意見もあります。
男性からは「大人っぽい落ち着いた柑橘系の香り」という高評価を受けています。
エルメス|エキパージュ
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | スパイシー・ウッディ |
香りのイメージ: | 情熱的な香水 |
情熱的で、エネルギーあふれるエルメス初のメンズ香水で、スパイシー・ウッディーの香調がベースです。
辛口でエキセントリック、ビートの効いたスパイスが、エレガントで渋みのあるスタイルに相応しいフレグランスとなっています。
カルバンクライン|シーケーワン
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | シトラス |
香りのイメージ: | ユニセックス |
ナチュラルでクリーン、ピュアで普遍的なフレッシュな香り。年齢男女を問わず人気のフレグランスです。
50代男性を象徴するというよりはライトでカジュアル、誰もが受け入れやすいので、ご家族や親しい方とのカジュアルな付き合いにも向いています。
もちろんビジネスシーンでも優しく香るので周囲のひとにとっても不快感は感じられないでしょう。
シャネル|アリュール オム スポーツ オー エクストレム オードゥ パルファム
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | マリン、フレッシュ |
香りのイメージ: | 明るく陽気 |
スポーツシーンやカジュアルなシーンにも使えるフレッシュなクールで男らしさを感じられるさっぱりとした香りです。
香りのクセが強くて苦手という人もいますが、「ライトな香りで上品な印象」と高評価も聞かれます。
ドルチェ&ガッバーナ|ジ ワン フォーメン グレイ インテンス
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | ウッディ・オリエンタル |
香りのイメージ: | スパイシーで力強い香り |
スパイシーなオリエンタル調の香りを、上品なウッディとタバコの香りが引き立てる力強い男性をイメージさせるフレグランスです。
スパイシーでフレッシュなカルダモン、ビターなグレープフルーツのシトラスノート、さらに青々しいバジルのフレッシュ感が最後のアクセントを添えます。
ミドルではアロマティックなラバンディンとクラリセージが男性らしい特徴を与え、ラストノートではオリジナル同様にタバコノートとウッディーなベチバーが香ります。
グッチ| ギルティ プールオム オードパルファム
種類: | オードパルファム |
香りの種類・特徴: | ウッディ・スパイシー |
香りのイメージ: | 情熱的、個性的 |
深みのあるモダンなウッディの香りですが、クセのある独特な香りが苦手という女性が見受けられる個性的で、情熱的な香りです。
大人の雰囲気を感じるフレグランスが多いグッチのメンズ香水ですが、森林を感じるクールなウッディの香りのギルティ アブソリュート プールオムは、男性と女性では若干好みがわかれる個性が光る香りです。
ゲラン|ロム イデアル
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | オリエンタル・ウッディ |
香りのイメージ: | 渋めな香り |
フレッシュとウッディ、シトラスの香りからシダーの香りへと変化していくのが魅力のポイントです。
清潔感と、深みのあるスパイシーな香りでクールな大人の雰囲気を演出します。
「年齢が高めなオシャレな男性に似合う」香りとして評価を受ける一方、ちょっと癖のある香りが苦手という感想もあります。
「スパイシーで渋めの男性の香り」ですので使用難度はちょっと高めかもしれません。
ダンヒル|ダンヒル エディション EDT
種類: | オードトワレ・スプレータイプ |
香りの種類・特徴: | アンバー,ラベンダー,レモン |
香りのイメージ: | スパイシーかつビターな香り |
オリエンタルでウッディな香りが特徴のダンヒルならではのフレグランスです。
スパイシーかつビターでエキゾチックな雰囲気が漂う香りは、「クセが強いダンディな香り」というように刺激が強めで普段嗅ぎなれない香りのため、女子ウケの評価はいまひとつの面があります。
自分の香水を探す最良の方法
男性用、ユニセックス、女性用の数えられないほどの香水の中からあなたの香水を選ぶ一番の方法は専門家に相談して、選択された香水を使ってみることです。
いままでボディソープや整髪料、ファブリーズやリセッシュなどの消臭芳香剤で過ごして来た人がいきなり香水を使う事、そしてその香水を選ぶことは棒高跳のバーを越えるくらい難易度の高い事でしょう。
かといって香水の専門店にいって店員に相談したり、香水の香りを試すことはなかなか勇気のいることですし、人の鼻は匂いにすぐマヒしてしまうので、一度に何種類もの香りを嗅ぐと判断が鈍り、せいぜい2~3種類が限度なんです。
それに香水には時間による香りの変化があり、1日つけてその変化を確かめなければなりません。
そこでおススメが「 香りの定期便 香水のサブスク」です。
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まとめ
「香水を身に纏う」ということは「すかしてる」とか「気取りすぎ」とか「軟弱だ」というものではなくなりました。
むしろあなたに合った香水はある意味あなたのアイデンティティーを表現する方法の一つです。
これからの50代は前向きでよりアクティブであるべきです。
働き方改革やコロナの収束された時代では50代男性の活躍するシーンが増えますし期待もされています。
自分の変化を期待するために香水を上手に使いこなす習慣をつけてみませんか。
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