寝たきりの老後を送らないために今からやるべき3つの極意
人生のなかで仕事でも私生活でもピークの40代50代。
仕事でも子育て家事とやたらと忙しい時期ですが、あと10年20年もすると要介護適齢期に突入しますね。
すでに寝たきりの要介護者のお世話をしている方は実感されると思いますが、「自分は寝たきりになって辛い思いや、家族に面倒を掛けたくない」としみじみ思い知らされるのではないでしょうか。
また、「いづれ寝たきになるかもしれないけど、いまはまだ自分のこととして実感できない」という方もいらっしゃるでしょう。
しかし将来「寝たきりの老後」を送るかどうかの分かれ道は、40代50代ではすでにぎりぎりのところにきています。
将来寝たきりの老人にならないための3つの極意はズバリ
- 「筋トレ」下半身筋トレ「大腰筋」
- 「有酸素運動」ウォーキング
- 「タンパク質をはじめとするバランスのいい食事」
です。
極意その1「筋トレ」
人間の筋肉は20代をピークとしておよそ年1%の割合でじわじわと減っていくんです。
例えば40歳の方は20歳が筋肉のピーク100だとすると20%ダウンして80%に、50代だと30%減、60才だと40%減、70才では50%減となって70歳代では20歳の時のなんと半分まで筋肉量が減ってしまうのです。
「筋肉は老化に抗う器官」と言われています。
加齢とともに「眼が見えにくくなった」「耳が遠くなった」「歯が抜け落ちた」「白髪が増えた」などの症状に嘆く方も多いと思いますが、筋肉だけは、たとえ70才だろうが80才だろうが鍛えれば筋量を増したり機能が向上したりすることが可能な器官なのです。
つまり体の中で筋肉だけは「加齢」「老化」という流れに逆らって成長することが出来るのです。
中年以降の人生を健やかで幸せに暮らせるかどうかは、どれだけ筋肉のアンチエイジング効果を引き出せるかどうかがカギを握っていると考えてもいいのです。
「人は足から老化する」という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、まさに「下半身は上半身より筋肉の減少量や萎縮量が約1.5倍も大きい」という事が分かっています。
50代では30代にの時より上半身の上腕の筋力が12~13%減少するのに比べ、太ももなどの下半身の筋肉は約30%減少すると言われています。
「寝たきりの老人にならない」ためには下半身の筋肉を鍛えていつまでも快適に歩行できることが大切ですね。
そのカギを握る筋肉は「大腰筋」です。
寝たきりにならないためのポイントは「大腰筋」にあった
「大腰筋」は腰の「脊柱」と太ももの「大腿骨」とつなぐインナーマッスルで、上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉で直立二足歩行をするために重要な役目を果たす筋肉です。
大腰筋は人間の「動く機能を保つための筋肉」であり「大腰筋」をしっかり鍛えれば一生動ける身体でいられるという事です。
歩行の際に足を引き上げたり踏みだしたりする動作をつかさどっている部位なので衰えるとちょっとした段差で躓いたり簡単な障害物に足を引っかけるなんてことになり、さらに大腰筋の衰えが進むと「すり足」になってしまいます。
「すり足」になったら待ったなしのサインです。おすすめの4つの筋トレを実践してください。
「下半身」を鍛えるおススメ「筋トレ」4選
ここでご紹介する「筋トレ」は、メディアなどでよく見るような重いバーベルを持ち上げたり、ジムなどにあるイカツい器具を使ったハードなトレーニングではなく、それなりの年齢を考えて毎日続けられる効果的な「筋トレ」ですので、今日からでも一生続ける運動として実践されることをおススメします。
1.スクワット・つかまりスクワット
スクワットを行うと太ももとおしりの筋肉が全体的に鍛えられ深層部の大腰筋も鍛えられます。
2.フォワードレンジ(足の前後運動)
フォワードレンジ(足の前後運動)は大腰筋・股関節・大殿筋を鍛える運動。股関節の可動域をキープして大腰筋がしっかり使えるようになります。
youtubeの動画をご参照ください。
3.座ってひざ伸ばし
「座ってひざ伸ばし」は、太ももの前側の筋肉を鍛える運動。太ももの前側の筋肉は足を上げるために欠かせない筋肉です。
4.座って太もも上げ
「座って太もも上げ」は、腹筋と大腰筋の両方を鍛えられます。体幹部の筋力が強化され上半身と下半身の連動性が高まります。
youtubeの動画をご参照ください。
ご紹介した4つの「筋トレ」は「毎日4つともいっぺんにやらなければ効果がないというものではありません。
ご都合に応じてまた体調を考え2つでも3つでも分けてやることもできますが、とにかく長く続けることが大切です。
アンチエイジング効果や健康長寿の効果を期待したいのであれば週5回以上をおススメします。
一人じゃ続ける自信がない、専門家に指導してもらいたい、在宅で効果的に楽しく運動したいという方は、「オンラインヨガ・オンラインフィットネス」SOELUをご検討ください。
極意その2.「有酸素運動」ウォーキング
有酸素運動はウォーキングがおススメです。
通勤通学など毎日の習慣的な行動や買い物などのちょいと空いた時間などに行えるという事は習慣化しやすいという事です。
有酸素運動は遅筋などの持久力を高めたり動脈硬化を予防したり、脂肪を燃やして肥満を解消するのには効果的な反面、筋肉量アップにはつながりません。
有酸素運動の大きな利点は毛細血管を増やす効果があります。毛細血管が増えるのは筋肉周りだと決まっています。
毛細血管が増えると
- 筋細胞への酸素供給が良くなり体力や持久力が付く
- 肌の血行やつやが良くなり、冷えやむくみが解消される
- 心肺機能が高まり呼吸が楽になったり疲れにくくなる
- 動脈が柔らかくなり動脈硬化を予防する
- 細胞の中のエネルギー産生器官であるミトコンドリアが増える
(ミトコンドリアとは体力や活力を生み出すの根源的存在)
などの効果が期待されます。
有酸素運動であるウォーキングですが、効果を出す必要な量は「歩数」によって決められます。エビデンスによると1日8,000~10,000歩と言われています。
(*エビデンス=ある治療法がその症例に対して有効だと判断できる医学的根)
「うえ~、1日10,000歩も毎日歩けないよ」とお思いのかた、ご安心ください。
ウォーキングに関しては「歩きだめ」ができます。1週間単位でトータル歩数の帳尻が合えばいいんです。
例えば1日当たり8,000~10,000万歩歩いたとして1週間合計は56,000~70,000歩になりますが、毎日無理して歩くのではなくて1週間で56,000~70,000歩歩くように帳尻合わせをすればいいんです。
「昨日5,000歩しか歩けなかったから今日は頑張って15,000歩歩こう」などと無理のないように帳尻合わせの「歩きだめ」をしてください。
何度も言うようですが大事なことは自分のペースで一生続けることです。
長続きさせるコツとして運動の成果や回数を測定して記録することを習慣づけることを試してください。
測定をして自分の身体の状態が具体的に数値でわかるとモチベーションも上がって持続しようという意欲もわいてくるもんです。
測定アイテムとして
- 「体組成計」タニタ 体組成計
- 「歩数系」タニタ 歩数計(万歩計)
- 「血圧計」タニタ 血圧計
の3種はぜひ揃えたいですね。
極意その3.「バランスのいい食事」
食事でなにより大事になるのは「炭水化物」「タンパク質」「脂質」の三大栄養素を中心に偏りなくバランスよく多彩な栄養を取り入れていくことです。
人間の身体は筋肉を始め血管も内臓も髪や肌までもほとんどがタンパク質で出来ています。
運動の効果をより引きだすという面からすれば「タンパク質」が大きなカギとなります。
タンパク質を摂る食材として肉、魚、玉子、大豆などがありますが、なかでも肉は人間に必要な必須アミノ酸がすべて含まれています。
歳をとると肉を食べることが敬遠されがちですが工夫して肉を摂取することもいいかと思
水分
年を重ねると特に注意したいのが水分の摂取量です。
年をとるとあまりのどの渇きを感じなくなりますが、体内の水分量は60代では20代のときと比べて約3割くらい減ると言われているので「のどが渇いた」と思う感覚に頼らず、なるべく小まめに水分を摂取することが大事です。
糖質
糖質の過剰摂取は控えること。日常的に糖質を大目に摂取していると肥満、高血圧、糖化などの作用がみられますが、糖質摂取をゼロにする必要はありません。
糖質も重要な栄養素です。要は摂取量をなるべく控えるということが大事なんです。
「タンパク質大目で糖質控え目」の食事を心掛けましょう。
メタボより怖い《サルコペニア肥満》
見た目が健康そうな普通の肉付きな人でも体の中を調べてみると実はかなり筋肉が落ちているといった筋肉減少のパターンを医学的に《サルコペニア肥満》と呼んでいます。
《サルコペニア肥満》とは「サルコペニア進行による筋力低下」に「肥満による脂肪蓄積からくる内臓疾患リスク」が合わさったような状態のことです。
*サルコペニア=ラテン語の「サルコ=筋肉」と「ペニア=減少」が組み合わさった言葉で、筋肉量が減少してしまう現象の事。とりわけ高齢者に進みやすい傾向があり、75才前後から筋肉の減少傾向が大きくなる事が多いです。
《サルコペジア肥満》の特徴は体形や足の太さなどはそれほど変化がなくとも筋肉量が減る代わりに脂肪が増え、それぞれの割合がすっかり入れ替わって形勢逆転しているという事です。
《サルコペニア肥満》のリスクというと
- 高血圧発症リスクは標準に比べ男性では1.7倍、女性は2.3倍高まる
- 高脂血症(脂質異常症)のリスクの高まる
- 心臓病や脳卒中などの動脈硬化系疾患リスクの高まる
- 糖尿病につながる危険因子の数値は19倍にも高まる
- 筋力低下の影響で転倒、骨折などによる寝たきりリスクも高まる
という怖い状態なんです。
《サルコペニア肥満》は年齢が上がるほど増え、基本的に女性の方が筋肉量が少なく脂肪量が多いため、なりやすいといわれています。
閉経後内臓脂肪がつきやすくなり、閉経のころ合いで「筋肉量の減少」と「内臓脂肪の増加」が重なりやすいからです。
・筋肉量の割合が男性で27.3%未満、女性は22.0%未満
・BMI(体格指数:体重÷身長÷身長の数値)が25以上
の両方に該当する場合《サルコペニア肥満》と考えられます。
あなたは以下の項目に当てはまることはないでしょうか。
- ちょっとした段差や大したことがない障害物で躓くことが多くなった
- ここ数年運動らしい運動をしていない
- ペットボトルのフタをひねって開けるのに少し苦労するようになった
- 以前に比べて歩くスピードが遅くなった
- 長い時間座っていると猫背になっている
- 仕事や家事をちょっと頑張ったら疲れやすく無理がきかなくなった
- 片足立ちで靴下を履くときよろけることが多くなった
- エレベーターやエスカレーターを利用してしまう
- 近くの買い物でも車を使うことが多い
- 腰や膝に不安を抱えている
- 20代の時よりも体重が10kg以上増えている
- よく見る「〇〇ダイエット」や「〇〇健康法」を試しても痩せられないことが多い
- 若いころ食事制限だけの無理なダイエットをしてリバウンドをした経験がある
- 最近、太りやすくなった気がする
- 健康診断で「メタボ」に注意するように指摘された
- BMI(肥満度を表す体格指数)が25以上である
- 休日は1日中家で過すことが珍しくない
- 基本的に運動が嫌い
- いまのところ健康に問題がないようなので運動しなくても大丈夫だと思っている
- 老後の健康に不安はあるけど、とりあえず今は何の対策もしていない
当てはまる項目が多い人ほど将来「サルコペジア」や《サルコペニア肥満》になるリスクが高いという事になります。
適切な検査を受けて、日頃から体の中の「バランス」をしっかり管理したうえで筋肉量を減らさないように運動習慣や生活習慣に気を付けましょう。
まとめ
筋肉は「老化の流れに逆らって心身をより強く若く健やかに」してくれます。
そして筋肉を鍛える運動は血行をよくし血管も若くなるし代謝もよくなりいろいろなホルモンも分泌してくれるし肥満も解消してくれ肌の調子もよくしてくれます。
これからの人生はどのくらい筋肉をつけていかに維持していくかを考える時代になるでしょう。
【筋トレ(無酸素運動)】【有酸素運動】【バランスのいい食事】を一生続けるようにすることがそのカギです。
これからのライフプラン、マネープランを考える様にマッスルプランを真剣に取り組んでみませんか。
「一生元気で一生若くいられるために。」
参考図書:筑波大学大学院 人間総合科学科教授 久野請也先生の著書「寝たきり老人になりたくないなら大腰筋を鍛えなさい 10才若返るための5つの運動」
コメント
Paragraph writing is also a fun, if you be acquainted with then you
can write or else it is complicated to write.