1980年代から90年代に若者のファッションを席巻した「アメリカンカジュアル」、通称「アメカジ」は、今、40代50代のメンズにとっても心の奥がうずくファッションコーデではないでしょうか。
ブームの発端の「渋カジ」といわれる時代を経験したのは、1967〜1977年生まれのいわゆる団塊ジュニア世代で、今40代50代にとってちょっと先輩の時代かもしれませんが、今「アメカジ」ブームがめぐり巡って静かなブームになっています。
もちろんいまでもずっと「アメカジフリーク」の方もいらっしゃるでしょうが、今回は改めて「誰でも決まるアメカジコーデ」として詳しくお伝いたします。
アメカジコーデとはどんなコーデ?
「アメカジ」とは、アメリカンカジュアルの略称で、カジュアルでありながらもラフすぎないスタイルを特徴とするアメリカの雰囲気を感じる洋服や、コーデの総称です。
アメカジの発祥は日本!
1980年代~1990年代に、アメリカの若者のファッションに憧れを抱いた渋谷の若者たちが、アメリカの若者たちのファッションにインスピレーションを受けて、誕生したと言われています。
特に、渋谷の若者たちがアメリカのカジュアルファッションを取り入れたことから「渋谷カジュアル」とも呼ばれていましたが、後に「アメカジ」として定着しました。
アメカジの代表的な6つのスタイル
「アメカジ」と一口に言っても、カレッジスタイルや、サーファーが好むようなサーフスタイル、アメリカ軍の軍服をヒントに生まれたミリタリースタイルなど、好みによってそのスタイルは様々です。
主にアメカジの代表的なスタイルは下記の6つといっていいでしょう。

- カレッジスタイル
アメカジの王道であり、アメカジブームの火付け役が「カレッジスタイル」といわれています。アメリカの大学生が通学時に着ているようなコーディネートがベースになっています。 - ミニタリースタイル
アメリカ軍の軍服をヒントにして誕生したのが「ミリタリースタイル」です。ミリタリーカラーと言われるカーキやオリーブグリーンなどのくすみカラーやカモ柄をコーディネートに取り入れることが特徴です。 - ワークスタイル
アメリカの労働者の服装から発想を得たスタイルで、作業着としても使われていた丈夫なジーンズやオーバーオール、ワークブーツなどを取り入れた、ワイルドな着こなしです。 - サーフスタイル
アメリカ西海岸のサーファーのスタイルを模したスタイルで、ラフなTシャツや明るい色のアロハシャツなどにショートパンツ、足下はビーチサンダルといったスタイルが定番です。 - バイカースタイル
バイク愛好家のファッションと言われ、いまやバイカーといえばこのスタイルといわれるほどの定番です。黒のレザージャケット、ジーンズ、ブーツなどハードな印象のアイテムが多いのが特徴です。 - ウエスタンスタイル
文字通りアメリカ西部のカウボーイをモチーフにしたスタイルです。ウエスタンシャツやウエスタンブーツ、ジーンズ、カウチンニット、テンガロンハットなどが代表的なアイテムです。
アメカジコーデの特徴

- アイテム: アメカジコーデには、デニム、Tシャツ、パーカー、チェックシャツ、トラッカージャケットなどがよく使われます。これらのアイテムは、耐久性が高く、機能的であることが求められます.
- スタイル: アメカジは、シンプルで動きやすいスタイルが特徴です。カジュアルでありながらも、きちんとした印象を与えるため、アイテムの組み合わせや色使いに工夫が必要です。
例えば、白Tシャツとデニムパンツの組み合わせは、清潔感があり好印象を与えます. - コーディネートのバリエーション: アメカジには、カレッジスタイル、ミリタリースタイル、ワークスタイル、サーフスタイルなど、さまざまなスタイルがあります。これにより、個々の好みに応じたコーディネートが可能です。
アメカジコーデは、誰でも気軽に取り入れられるスタイルであり、古着や普段着ているアイテムを組み合わせることで簡単にコーディネートができます。
また、カジュアルでありながらも、適度にきちんとした印象を持たせることができるため、幅広いシーンで活用できるのが魅力です。
このように、アメカジコーデはシンプルでありながらも多様性があり、個々のスタイルを表現するのに最適なファッションスタイルです。
40代メンズのアメカジが「ダサい」と言われる理由とは?
40代以上のメンズの「アメカジ」はダサいという記事を見たことがあります。
しかし、アメカジ(アメリカンカジュアル)自体がダサいのではなく「年齢に合った着こなしができていない」ことが、ダサいと言われてしまう主な原因です。
若者向けのスタイルをそのまま真似してしまったり、体型に合わないサイズ選び、清潔感の欠如などが重なることで、全体的に野暮ったく見えてしまいます。
40代という大人の世代には、それにふさわしい落ち着きと品を兼ね備えた着こなしが求められているのです。
主な4つ理由とその背景
1. 若者向けのスタイルをそのまま取り入れている
若年層に好まれる派手なロゴ入りのTシャツや、過度なダメージ加工が施されたジーンズ、キャップ、さらにはスケータースタイルのスニーカーなどを「アメカジ」だと勘違いして40代がそれらを着用すると「若作りしている」「痛々しい」という印象を与えてしまいやすくなります。
これは、年齢にふさわしい落ち着きや風格といった印象とのギャップが原因であり、若者の着こなしをそのまま模倣することが逆効果になる典型例です。
若々しさを取り入れること自体は悪いことではありませんが、それには「年齢に応じたアレンジ」が不可欠という前提があります。
今の若者の「アメカジ」と40代の「アメカジ」では「さじ加減」が大きく異なり、引き算を意識した着こなしが大人のおしゃれに繋がります。
2. サイズ感が合っていない
特に40代以降は代謝の低下や運動量の減少などにより、ウエストまわりや肩回り、胸板の厚みなど体型に変化が出やすくなります。
そのため、若い頃の感覚で服を選び続けると、知らぬ間に「似合わない服」を着てしまっている可能性があります。
若い頃と同じサイズの服を着続けていると、体型の変化に対応できず、服のシルエットが崩れたり、だらしなく見えることがあります。
また、オーバーサイズのトレンドも昨今は人気がありますが、年齢を重ねた男性が安易に取り入れると、「だらしない」「疲れて見える」「生活感が出すぎる」といったネガティブな印象を与えかねません。
3. 清潔感が不足している
アメカジは「着古した味わい」や「経年変化」を楽しむスタイルでもあり、時間をかけて育てるデニムや革製品などに価値を見出す文化です。
しかし、それらの「味わい」と「劣化」は紙一重であり、手入れされていない服や靴は、単なる“だらしなさ”と見なされてしまうことがありますね。
例えば、色あせたTシャツでも丁寧に洗濯され、アイロンがけされたものであれば「風合い」として成立しますが、黄ばみや汚れが目立つようなものは不潔な印象を与えてしまうなんてことです。
シワが目立つシャツや、ソールがすり減ったままのスニーカー、汚れが落ちていないデニムなども、だらしないと感じられる要因です。
アメカジ特有のラフさと雑さは別物であり、清潔感を保ったうえでの“こなれ感”が大人の魅力として重要です。
4. 全体のバランスが悪い
トップスとボトムスのボリュームがどちらも大きかったり、全体的に色味が重たすぎると、コーディネート全体が重苦しく見え、抜け感や軽やかさが失われてしまいます。
たとえば、ダボっとしたネルシャツにワイドなジーンズ、さらに重厚なブーツを合わせると、体型や年齢によっては“もっさり”した印象になりやすいのです。
40代メンズの誰でも決まるアメカジコーデのポイント
「アメカジ」には嗜好によりそれぞれのスタイルに特徴とこだわりがあることは前項までのことでお判りいただけたと思います。
「アメカジ」は日本で発祥して40年以上、それぞれのスタイルでイメージを膨らました結果、かなり深い愛好家がいるのも一つの特徴です。
しかしここで提案する40代メンズの「アメカジ」は、そこまでどっぷり「アメカジ」に傾倒していないけどカジュアルファッションとしてアメカジコーデを取り入れたいという人のためのコーデです。
40代メンズがカジュアルコーデとして「アメカジ」を楽しむ7つのポイント

1.キレイめ要素を取り入れる
40代以上のメンズにとって鉄板なお約束は「清潔感」。つまりキレイ目カジュアルを取り入れることが必須要件です。
例えばデニムやワークウェアをベースにするなら、上品なシャツやジャケット、ローファーを合わせ、カジュアルな中にも程よいフォーマル感を演出して全体的にキレイ目コーデにまとめることです。
キレイめ要素を取り入れることでスタイルが一層洗練され、40代の大人ならではの上品な魅力を放つことができるのです
これは「アメカジ」限らず、40代以上ファッションだったら当たり前の約束事です。

2.色合わせは「無彩色+有彩色2つまで」
派手すぎず、品のある着こなしを目指すためには、色の組み合わせが大切です。
オススメの配色ルールは「無彩色+有彩色2つまで」。無彩色は白・黒・グレーなどの地味な色合いで、無地やストライプのベーシックアイテムに多く見られます。
一方、有彩色は青・赤・緑などの鮮やかな色で、アクセントやポイントカラーとして活用します。


3.シルエットを整える
アメカジスタイルでは、ぴっちぴちのサイズ感ではなく「ゆとりを持たせる」ことがポイントです。
適度なゆとりを持たせたシルエットは品のあるアメカジスタイルの基本です。
また、シルエットにメリハリをつけることも重要です。
特にトップスとボトムスのバランスを考えることで、シャープで洗練された印象を与えます。
そして身長や体型に合ったシルエットを選ぶことも大切です。自分の体型に合わないシルエットは、着こなしを台無しにしてしまうこともあります。

4.自分の体型にあった洋服を取り入れる
「シルエットを整える」と関連しますが、アメカジを着こなすためには、自分の体型を客観的に把握し、それに合ったサイズを選ぶことが大切です。
そのためには当たり前ですが、自分のウエストや肩幅、腕の長さなどをチェックし自分のサイズを知ることです。
30代の体型をかたくなに信じてそのままのサイズ感でアイテムを選ぶと失敗のもとになります。
サイズを選ぶコツとしては、体型ががっちりとした方はシャツやジャケットは程よいゆとりを持たせたものと相性が良く、細身の体型の方は、スリムフィットのアイテムが似合うと覚えておいてください。

5.高品質な素材のアイテムを取り入れる
セルビッジデニムやオーガニックコットン、ウール混スウェットなど、素材にこだわることでコーディネート全体に高級感が生まれます。
40代のアメカジでは、「安っぽく見えない」ことが重要な要素のひとつ。肌触りや着心地の良さも、服を選ぶ上でのポイントとなります。

6.ヘアスタイルやヒゲなどの身だしなみも整える
服装だけでなく、髪型やヒゲ、肌のコンディションも含めたトータルコーディネートが必要です。
髪が伸びっぱなしだったり、ヒゲが無造作に生えていると、いくら服が決まっていても全体の印象が崩れてしまいます。
理容室や美容室で定期的にメンテナンスをし、清潔感のある印象を保ちましょう。

7.シンプルな時計や上質なベルトなどの小物で差をつける
小物は「大人の余裕」や「こだわり」を表現する要素です。ブランド物でなくても、作りがしっかりしていて長く使えるものを選びましょう。
例えば、レザーベルトは経年変化を楽しめるナチュラルレザーのもの、時計はミニマルで見やすいフェイスのものなどが好印象です。
40代メンズのための「はずさないキレイ目アメカジコーデ10選」
1.黒とネイビーが奏でる洗練されたスタイル

シックな色合わせが大人の魅力を際立たせるコーディネートです。
ジャケットがシックな印象を与え、白いシャツが爽やかなアクセントに。
ネイビーの細身のパンツはスマートなシルエットを作り、都会的な雰囲気を醸し出します。
2.カーキのニットが魅せる。モノトーンの上品な都会派アメカジ

カーキのニットが魅力的なメンズコーディネートです。
ダークカラー中心のスタイルにニットが温かみをプラスし、首元に少し見せた白いシャツが顔を明るく見せています。
温かみと品のある風合いが都会派の雰囲気を漂わせているスタイルです。
3.大人の遊び心。ボーダーニットが魅せるクール&リラックス

ボーダーニットのリラックス感が自由なスタイルを演出しているコーデです。
ジャケットが上品なアクセントを加え、ネイビーの細身のパンツがスタイリッシュなシルエットを作り出します。
黒い鞄がクールな印象をプラスすることでカジュアルになりすぎず、洗練されたスタイリングになりました。
4.グレーを黒と白が引き立てる大人の洗練コーデ

黒メインのスタイルにグレーのジャケットを組み合わせることで、さりげなく上品なアクセントを加えているコーデです。
派手さを抑えながらも、モノトーンならではのクールさと魅力が際立ちます。
カジュアルな場で洗練された雰囲気を演出したい方におすすめのスタイルです。
5.リラックスとスタイリッシュの融合。白パーカーが抜け感を演出

カジュアルながらも上品さが漂い、アメカジスタイルの魅力が光るコーディネートです。
ブラウンのジャケットが上品な雰囲気と個性的な温かみを醸し出し、リラックス感のある白いパーカーが抜け感を演出しています。
ネイビーのズボンが引き締め効果をもたらし、スタイリッシュな印象も与えます。
6.クール×クラシック。黒パーカーが個性を引き立てるモダンアメカジ

ほぼ単一色のクールなコーデです。
襟と裾に除いたベージュのシャツは白ほど目立ちませんが、控えめな色であることでパーカーとパンツの黒さを際立たせています。
シンプルながらも個性的なスタイルを楽しみたい大人の男性にぴったりのスタイルです。
7.大人ぽいリラックス感が漂う白×ネイビーアメカジ

カジュアルな爽やかさとリラックス感のあるコーデです。
白いジャケットが上品なアクセントを加え、大人の余裕を演出。グレーのシャツが洗練されたカジュアルさをプラスし、抜け感のあるスタイルを完成させます。
8.洗練されたデニムスタイル。ネイビーが魅力的な個性を引き出す

洗練とカジュアルが融合した魅力的なスタイリングです。
ネイビーのシャツが上品なアクセントを添え、洗練された雰囲気を漂わせます。
白いTシャツが爽やかな清潔感をプラスし、ネイビーのデニムはシンプルながらもスタイリッシュなシルエットで、大人の余裕を魅せるスタイルです。
9.カーキとデニムが奏でる大人のリラックスファッション

落ち着いた色合いが大人の余裕を漂わせているコーデです。
カーキのシャツが主役に、白いTシャツが軽やかなアクセントをプラスし、リラックス感を強調します。
デニムのズボンはシンプルながらも自由な着こなしを楽しめるアメリカンカジュアルを象徴しています。
10.グレーカーゴでアメリカンカジュアルを楽しむ

ネイビーのシャツが上品なアクセントになって、アメリカンカジュアルのヴィンテージ感を演出しているコーデです。
白いTシャツが軽やかなムードをプラスし、グレーのカーゴパンツがカジュアルな要素を加え、スタイリッシュなシルエットを作り出しています。
あなたの好きな「アメカジコーデ」をお選びおください。
「アメカジ」があまり縁がなかったほぼすべての40代メンズのカジュアルコーデの参考になると信じています。
いわゆるアメカジの定番というコーデ5選!
アメカジ(アメリカンカジュアル)は、アメリカの労働者や学生のスタイルをベースにしたカジュアルファッションで、無骨で男らしい印象が特徴です。
以下では、アメカジの定番コーディネートをご紹介します。
1. デニムジャケット × チノパン × ワークブーツ

- アイテム例:リーバイスのデニムジャケット(Gジャン)、ベージュのチノパン、レッドウィングのアイアンレンジャー
- ポイント:Gジャンはアメカジの代表格。チノパンと合わせてラフさを出しつつ、ワークブーツで全体を引き締めます。
- おすすめシーン:週末のカジュアルなお出かけや、アウトドアイベントなど
2. チェックネルシャツ × デニム × スニーカー

- アイテム例:ウールリッチのネルシャツ、セルビッジデニム、コンバースのオールスター
- ポイント:チェックシャツはアメカジの定番。色落ちデニムとの相性が抜群で、足元は白スニーカーで抜け感をプラス。
- おすすめシーン:カフェ巡りやショッピングなどの街歩き
3. スウェット × デニム × ミリタリージャケット(M-65)

- アイテム例:チャンピオンのリバースウィーブ、501デニム、古着のM-65ジャケット
- ポイント:ラフでありながら男らしい無骨さが光るコーデ。グレーのスウェットが定番。
- おすすめシーン:公園やドライブなど、リラックスした日常に
4. レザージャケット × 白Tシャツ × ブラックジーンズ

- アイテム例:ショットのライダース、ヘインズの白T、ブラックのストレートジーンズ
- ポイント:ロックテイストのアメカジ。無地の白Tがクールさを演出。
- おすすめシーン:ライブやバイクツーリングなど
5. カレッジスウェット × カーゴパンツ × スニーカー

- アイテム例:ヴィンテージのカレッジスウェット、オリーブグリーンのカーゴパンツ、ニューバランスの990
- ポイント:少しレトロでプレッピーな要素もミックスされたアメカジ。カジュアルだけどセンスが光る組み合わせ。
- おすすめシーン:カジュアルなデートや仲間との集まりに
春のコーディネート例

- デニムジャケット + 白のオックスフォードシャツ + ベージュのチノパン + 白のコンバースチャックテイラー
この組み合わせは、軽快さと清潔感を兼ね備えた春の定番スタイルです。
夏のコーディネート例

- 無地Tシャツ + デニムショーツ + サンダル
シンプルで快適なスタイルで、暑い季節にぴったりです。
秋のコーディネート例

- バーガンディのネルシャツ + グレーのクルーネックスウェット + インディゴデニム + ブラウンのワークブーツ
重ね着を楽しむことで、季節感を演出できます。
冬のコーディネート例

- N-1デッキジャケット + フランネルシャツ + デニムパンツ + レッドウィングのブーツ
防寒性とスタイリッシュさを両立させた冬のコーディネートです。
アメカジコーデのポイントまとめ

- 無地・定番カラーが基本:ネイビー、ベージュ、カーキ、グレー、ホワイトなど
- 素材感を大事に:デニム、コットン、レザーなど、経年変化を楽しめる素材が◎
- 着こなしは「ちょいルーズ」が基本:ジャストサイズよりも少しゆとりのあるシルエットがアメカジらしい
- ブランド選びも大事:リーバイス、チャンピオン、ショット、ウールリッチ、レッドウィングなどの王道ブランドを活用しましょう
アメカジは時代を超えて愛されるスタイルです。着こなし次第で若々しくも、大人っぽくも見せられるので、自分らしいアレンジを楽しんでみてください。
アメカジコーデの人気が再燃した理由
アメカジコーデの人気が再燃した理由はいくつかあります。以下にその主な要因を挙げます。
1.90年代ファッションのリバイバル
近年、90年代のアメカジスタイルが再び注目を集めています。この時期に流行したデニムパンツやスニーカー、スウェットシャツなどのアイテムが復刻され、多くのブランドが当時のモデルを再販しています。
特に、若い世代が古着ブームに影響され、90年代のファッションに魅力を感じていることがアメカジの人気を後押ししています。
2.自由なスタイルの受容
現代のファッションシーンでは、アメカジの定義が以前よりも緩やかになっています。
従来の「アメカジとはこうあるべき」という規範が薄れ、個々のスタイルやアイテムを自由に組み合わせることが一般的になっています。
この自由な感性が、特に20代の若者たちに支持されている要因の一つです。
3.ジェンダーレスなファッションの流行
アメカジは、性別を問わず着用できるスタイルとしても人気があります。男女問わず、カジュアルでありながらもスタイリッシュな着こなしが可能なため、多くの人々に受け入れられています。
特に、女性からも好印象を持たれるアメカジスタイルが増えていることが、人気の再燃に寄与しています。
4.SNSの影響
SNSの普及により、ファッションのトレンドが瞬時に広がる環境が整いました。
アメカジスタイルを取り入れたコーディネートが多くのユーザーにシェアされ、視覚的なインスピレーションを与えています。これにより、アメカジが再び注目されるようになりました。
これらの要因が相まって、アメカジコーデの人気は再燃していると言えます。
特に、90年代のスタイルを現代風にアレンジした着こなしが多く見られ、今後もそのトレンドは続くと考えられます。
「アメカジ」と「アメトラ」の違い
「アメカジ」と「アメトラ」の違いがよく分からないという人がいます。
また、違いはなんとなく分かるけど具体的に説明できないという人のために「アメカジ」と「アメトラ」について説明させていただきます。
アメカジ(アメリカンカジュアル)とアメトラ(アメリカントラディショナル)は、どちらもアメリカ発祥のファッションスタイルという共通点がありますが、その成り立ちや背景、目指す雰囲気に大きな違いがあります。
「アメカジ」(アメリカンカジュアル)とは?
特徴

- ワークウェアやミリタリー、アウトドアなど、かつてアメリカで実際に働く人々や軍人、自然と接する人々が使用していた服の要素を取り入れた実用的で機能的なカジュアルスタイルです。
- これらの服は耐久性や機能性を重視して作られており、その無骨さや男らしい佇まいが、現代のアメカジファッションにも受け継がれています。
- ヴィンテージ感のある風合いや、ラギッド(武骨)な雰囲気が魅力とされ、あえて使い込んだような加工が施されたり、クラシックなアイテムが好まれます。
- 代表的な定番アイテムには、厚手のデニムパンツ、チェック柄のネルシャツ、裏起毛のスウェットシャツ、ライダースタイプのレザージャケット、ミリタリーパンツ、ブーツなどが含まれます。
代表的ブランド
- Levi’s(リーバイス)
- Champion(チャンピオン)
- Schott(ショット)
- Red Wing(レッドウィング)
アメトラ(アメリカントラディショナル)とは?
特徴

- アメリカ東海岸の名門大学(アイビーリーグ)に通う学生たちが1950年代に好んでいた服装を起源とし、やがてそのスタイルはビジネスマンにも広がっていきました。
- 全体としては、上品で清潔感があり、きちんとした印象を与えるのが特徴です。
- トラッド(トラディショナル)を重んじており、古き良きアメリカの保守的な価値観やクラシックな美意識が反映されています。シンプルながらも洗練されたデザインが魅力です。
- 定番アイテムには、金ボタン付きの紺ブレザー、センタープレス入りのチノパン、オックスフォード地のボタンダウンシャツ、レジメンタルストライプのネクタイなどがあり、どれもフォーマルとカジュアルの中間に位置するスタイルを実現します。
代表的ブランド
- Brooks Brothers(ブルックスブラザーズ)
- Ralph Lauren(ラルフローレン)
- J.PRESS(ジェイプレス)
- GANT(ガント)
「アメカジ」と「アメトラ」の主な違い

- スタイルのカジュアルさ: 「アメカジ」はよりラフでタフなカジュアルスタイルであり、日常的なシーンでの着用が一般的です。
一方、「アメトラ」は少しフォーマルな場面でも適応できる上品で知的なトラッドスタイルで、ビジネスシーンにも取り入れられることが多いです。 - ファッションの起源: 「アメカジ」は日本で発展したスタイルであり、アメリカのカジュアルファッションを模倣したものです。
対して、「アメトラ」はアメリカの伝統的なスタイルを基にしており、特にアイビーリーグの学生たちのファッションから影響を受けています。 - アイテムの違い: 「アメカジ」にはTシャツやジーンズなどのカジュアルなアイテムが多く含まれますが、「アメトラ」ではネイビーブレザーやBDシャツ、チノパンなど、よりクラシックで洗練されたアイテムが特徴です。
まとめ
アメカジとアメトラは、どちらもアメリカのファッションスタイルに由来していますが、カジュアルさや起源、使用されるアイテムにおいて明確な違いがあります。
アメカジは日常的でラフなスタイルを重視し、アメトラは伝統的で少しフォーマルなスタイルを特徴としています。
これらの違いを理解することで、シーンに応じた適切なファッション選びができるでしょう。
アメカジとアメトラの比較表
項目 | アメカジ | アメトラ |
---|---|---|
雰囲気 | カジュアル・無骨 | 上品・知的 |
主なアイテム | デニム、ネルシャツ、スウェット | ブレザー、ボタンダウンシャツ、チノパン |
発祥 | ワーク・ミリタリー文化 | 東海岸の大学文化 |
カラー傾向 | アースカラーや濃色 | ネイビー、グレー、ホワイトなど清潔感のある色味 |
おすすめの定番アメカジブランド10選
ブランド名 | 特 徴 |
---|---|
Levi’s (リーバイス) | デニムといえばリーバイス。定番501はもちろん、プレミアムラインの「Made & Crafted」は大人の一本としておすすめ。 |
Champion (チャンピオン) | 丈夫なスウェットやパーカーで有名。リバースウィーブは型崩れしにくく、長く使える名作。 |
Schott(ショット) | ライダースジャケットの定番。男らしく無骨なスタイルにぴったり。 |
Filson (フィルソン) | アメリカンアウトドアの老舗ブランド。高耐久で機能的なバッグやジャケットは、大人のラギッド感を演出。 |
Warehouse (ウエアハウス) | 日本発のヴィンテージ再現ブランド。リーバイスの復刻に近い仕上がりで、デニム好きから高評価。 |
Buzz Rickson’s (バズリクソンズ) | ミリタリーウェアの復刻で有名。MA-1やフライトジャケットは、シルエットも現代的で着こなしやすい。 |
Nigel Cabourn (ナイジェル・ケーボン) | ミリタリーやワークテイストにモダンなエッセンスを加えた英国ブランド。上質素材と緻密なデザインが魅力。 |
UES(ウエス) | デニムやカットソーなど、経年変化を楽しめるベーシックアイテムが得意。着るほど味が出る。 |
The REAL McCOY’S (ザ・リアルマッコイズ) | 最高峰のヴィンテージミリタリー&アメカジブランド。価格は高めだが、その分圧倒的な完成度。 |
RRL(ダブルアールエル) | ラルフローレンのヴィンテージライン。西海岸テイストとクラシックアメリカンの融合が大人にハマる。 |
アメカジは若者だけのスタイルではありません。40代だからこそ、素材や縫製、シルエットなどの細部にこだわり、長く付き合える“本物”を選ぶことが大切です。
信頼できるブランドのアイテムを取り入れることで、年齢相応の風格をまとったスタイルを実現できます。
アメカジスタイルに欠かせないアイテムとは?
アメカジを構成するアイテムには、歴史や機能性に裏打ちされた“定番”があります。
それらを理解して選ぶことで、40代でも無理なく、むしろ渋さと風格のあるスタイルを実現できます。
アメカジアイテムの定番ブランド一覧
「アメカジスタイル」に欠かせないアイテムは、単なる“古着っぽさ”ではなく、それぞれに歴史と機能性を備えた必然性のあるものばかりです。
40代の男性は、それらを自分の体型やライフスタイルに合わせて選び、丁寧に着こなすことで、“大人のアメカジ”をお楽しみください。
まとめ
40代50代メンズにとって「アメカジ」は、青春の必須ファッションアイテムのひとつだったと回顧される方も多いでしょう。
「ファッションは繰り返す」の言葉通り、2020年代に新たなテイストを加えた「アメカジ」が密かなブームになっています。
40代50代メンズにとってあらたな「アメカジ」をはずすことなく、誰でも上手に着こなすポイントは下記の7つです。

- ポイント1:若者向けのスタイルをそのまま取り入れない
- ポイント2:今の自分にあったサイズ感で着こなす
- ポイント3:常に清潔感を意識する
- ポイント4:派手なカラーや柄物を控えめにする
- ポイント5:高品質な素材のアイテムを取り入れる
- ポイント6:トレンドをうまく取り入れ90年代に固着しない
- ポイント7:ヘアスタイルやヒゲなどの身だしなみも整える
ぜひ参考に、大人のアメカジコーデをお楽しみください。