意外と知られていない《包茎》のこと
ミドルシニア世代が気を付けたい「包茎」とは一体何でしょうか。
実は意外と深刻な事なんです。
その前に、とりあえず「包茎」について一般的な認識のおさらいをさせていただきます。
「包茎」について
いまさら「包茎」とはどういう状態か。というのもなんですが、あえて説明すると「普段は包皮に亀頭が包まれていて、勃起した時に自然と亀頭が完全に剥き出せない状態」のことです。
「包茎」は幼少期には新生児検診で男児のペニスの状態を小児科ドクターがチェックする仕組みがあり、ほぼすべての新生児は「包茎」であることが分かっています。
しかし日本の成人男性のペニスの調査を正式におこうなうことはまず困難で正確なデータを確定することは出来ないのが現状ですが、男性の泌尿器を診断する機会のある多数の医師による見解から判断すると、レベルの差はあれこそすれ日本人の男性の約8割が「仮性包茎」であると言われています。
引用:【医師執筆】仮性包茎の割合ってどれくらい?
「包茎」は《仮性包茎》《真性包茎》《カントン包茎》の3種類に分類されます。
《仮性包茎》
普段は亀頭が皮で覆われていますが、手で痛みがなく剥けて勃起時には亀頭が露出する状態をいいます。
包茎の中では、仮性包茎が一番多いタイプです。
仮性包茎は英語で「ナチュラルペニス」と言われる通り自然な状態なので、基本的に痛みやかゆみ、ハレや発疹などがない場合には、あえて治療の必要はありません。
しかし、見た目で気になる方、気おくれするという方や、普段は皮を被っている状態なので蒸れやすく雑菌やニオイが発生しやすくなるのでそれが嫌だとか、女性の反応が気になるなどの理由で処置を施すというケースが多いのようです。
特に清潔を重視する女性は、口に出さない人でも本当は不快なイメージはあるようで、そういう点でも何とかしたいと考える男性は多いんですね。
亀頭が皮に覆われている包茎の状態は大変不潔になりやすく、さまざまな病原菌を繁殖させる原因となります。 普段からこまめにシャワーやお風呂などでは包皮を剥いて優しく丁寧に汚れを落とし清潔を保つことが重要です。
《真性包茎》
包皮口が異常に狭いかもしくは亀頭と包皮がくっついている包茎の状態です。
普段も勃起時も常に皮をむくことができないので、放置しておくと亀頭包皮炎が慢性化し、様々な泌尿器疾患の原因となります。
それだけでなく亀頭と包皮の癒着が起こることもあります。
包茎の手術や治療の必要性が高い状態です。
《カントン包茎》
包皮を無理にむき、亀頭を露出したために、強い絞約(締め付け)によって元に戻せなくなり、亀頭下で締め付けられ、亀頭は鬱血(うっけつ)し、包皮が膨れあがった状態になった包茎をいいます。
締め付けがかなり強い場合、無理にむいてしまうと皮膚が戻らなくなり、亀頭下の皮膚の部分に水が溜まった様に腫れることがあります。
その状態が続くと最悪、亀頭が鬱血(うっけつ)して壊死することもありえますので、外科的処置(包茎手術など)が必要となります。
ミドルシニアが気を付けたい「包茎」とは
ミドルシニア世代、特にシニアとなると「包茎」そのものの症状が若い時とものとは変わってきます。
加齢とともにシニア特有の「包茎」に悩まされることがあるからです。
《老人性包茎》
加齢とともに包皮がたるみまた亀頭のハリが減少することで、出てきたお腹や垂れた皮膚の中にペニスが埋まってしまうこと、あるいはペニス自体が委縮して短くなり、そこにお腹が垂れてくることでペニスが包皮をかぶってしまうことを老人性包茎と言います。
老人性包茎の最大の特徴は、もともと包茎でなかったとしてもこのような状態に陥る可能性が大いにあるということです。
おおむね50~60代で発症することが多いのですが、一因としてメタボが引き金となって老人性包茎になるのが早まるということもあって、シニアだけでなく40代でも症状が現れるケースもあります。
《糖尿病性包茎》
糖尿病の合併症により起こる得る包茎で、そもそも糖尿病の病状悪化により皮膚がもろくなり、勃起や包皮をむくだけでも包皮に炎症が生じたり、裂傷ができたりする糖尿病性包皮炎が炎症や裂傷を繰り返すことで包皮が硬くなり、包皮輪が狭くなり、さらに繰り返すと、カントン包茎や亀頭を露出できなくなってしまう真性包茎を起こしやすい症状を糖尿病性包茎と言います。
元々仮性包茎だったものの、急に糖尿病性包茎になり、包皮がむけなくなってしまうケースは多数あります。
一度包皮輪が狭くなり剥けなくなってしまうと、自然に治癒することがないので適切な処置が必要になります。
いづれの場合も、糖尿病や高血圧・心臓病・内臓系などの持病のある方は、その状態によってすぐ治療ができるわけではありません。
余裕をもって事前に体力や抵抗力のあるうちに、手術なり治療をすることが肝心です。
《老人性包茎》になると困ったこと
《老人性包茎》になると身体的にも精神的にも困ったことがあります。
- 尿路系の手術や検査が困難になりやすい。
- 手術後や介護などで大人用おむつを使用する場合、陰茎内部の洗浄がしにくいので、尿道炎・雑菌による炎症にかかりやすい
- 手術や介護されるときに恥ずかしい。
- もともと仮性包茎だったのが真性包茎になることがある。
- 排尿に支障をきたすことがある(オシッコが出にくい)。
1.「尿路系の手術や検査が困難になりやすい」という点ですが、尿道からカテーテルを入れて尿路経由で検査なり手術をするケースが増えてきています。
例えば、「内視鏡による前立腺手術」、「手術用内視鏡による経尿道的膀胱腫瘍(膀胱がん)切除術」、「内視鏡による尿管の結石破砕する治療(経尿道的結石破砕術)」などがあります。
また、尿などが出にくい時に、尿道にバルーンカテーテルを挿入して尿を排出するという処置がとられますが、カントン包茎や真性包茎だとこの処置が出来なくなります。
2.「大人用おむつを使用すると、陰茎内部が洗浄しにくく、尿道炎・や炎症にかかりやすい」というのは、成人用おむつなどを利用する状態で排便・排尿などの処理をするにしてもらう場合、例えば介護施設などの慢性的な人手不足で陰茎内部の洗浄にこまめなケアに手が回らず、尿道炎や雑菌による炎症を起こすケースもまれにあるようです。
特に糖尿病などの方は汚れがたまりやすい状況から炎症を繰り返す可能性が高いです。
3.「手術や介護されるときに恥ずかしい。」について、男性の多くは「仮性包茎でも成人男性として恥ずかしい」というイメージが永年にわたって刷り込まれているので、看護師や介護士であっても第三者に見られるのが恥ずかしいというストレスを持っている人は多いと思います。
「介護する側は包茎について気にしている人はほとんどいなし、むしろ「汚れがあって当たり前」と思って介護されている」と、ある特別養護老人ホームで介護をしている職員の話はよく聞きますが、とはいえ1日のうちで何度も陰部を晒すのが苦痛という方は、少しでもストレスが解消されるよう包茎の処理を元気なうちから考えて実践するのもいいと思います。
4.「もともと仮性包茎だったのが真性包茎になることがある」とは、特に糖尿病や血糖値が高めの方は、洗浄が困難になることから不潔な状態が慢性化して結果、炎症によって皮の出口が固くなってくると不潔な状態は加速し、もともと仮性包茎だったのに数か月の間に真性包茎になることも少なくありません。
5.「排尿に支障をきたすことがある」については、上記のとおり出口が細くなったり、真性包茎になると尿が出にくくなり、残尿感も感じられるようになるため排尿が苦痛になるケースもあります。
まずは専門医に相談することから始めましょう
「老人性包茎」はその状態になってからでは処置が大変になるケースがありますので、40代50代の体力と抵抗力があるうちが一番オススメです。
特に、メタボ体形の人や糖尿病やその予備軍の人、喫煙をする人は、将来「老人性包茎」になるリスクが高いので、ぜひ「包茎手術」を検討してみてはいかがですか。
また現在、婚活中のミドルシニアの方もいらっしゃると思います。相手の女性のためにも思い切ってまずは相談してみましょう。
気になる「包茎手術」の費用について
「真性包茎」や「カントン包茎」は、そのままにしておくと病気になる可能性が高いために病気の治療という観点から、一般の泌尿器科など保険対応の病院などでは健康保険が適用されます。
しかし「仮性包茎」の場合は、普段から清潔に保っていれば病気になるリスクが少ないので、手術は病気の治療ではなく見た目の改善、つまり直接生活に支障を及ぼすとは考えられないので健康保険の適用はされません。
包茎手術専門のクリニックなどでは保険適用がないところがほとんどなので、自由診療(全額自己負担)扱いになることをあらかじめ理解しておくことが肝要です。
つまりこれらの保険対応のないクリニックなどで行う「真性包茎手術」や「カントン包茎手術」も全額自己負担になるということです。
「仮性包茎」「真性包茎」「カントン包茎」のそれぞれの大まかな手術代の相場的なものはありますが、自由診療(全額自己負担)の料金は、それぞれの医療機関が自由に設定できるので金額のばらつきはあります。
ただ金額が高めになる分、支払い方法の選択肢はいろいろ用意されているクリニックが多くあり、現金払いのほかに、クレジット、分割払い、医療ローンなど、種類と支払い期間など選べるようです。
美容系クリニックで包茎手術を受けるときの注意点
オプションには注意しましょう
美容系クリニックでは、本来の「包茎手術」の他に亀頭をより大きく立派にする「亀頭増大術」、陰茎を長くする「陰茎長大術」、シリコンボールを埋め込み陰茎を太くする「シリコンボール挿入術」などいろいろなオプションがあり、カウンセリング時に勧められることがあることがあります。
自由診療のクリニックなどは、当然オプションも自己負担になりますので、「包茎」のみを改善する目的で手術を受ける場合、オプションは貴方が希望しない限り必要ありません。
カウンセリング段階でオプションを勧められどうしても不安な場合には、その場での契約を避け、他のクリニックで改めて相談してみることをおススメします。
アフターフォローが手厚いこと
最近の一般的な「包茎手術」は入院・通院の必要がない短時間の施術が主流です。
しかし、簡単な施術とはいえ手術である以上、術後のことは気になりますよねえ。
そんな不安に親身になって対応してくれるアフターフォロー重視のクリニックを選ぶことを強くおススメします。
料金が怪しい「ぼったクリニック」
包茎専門クリニックの大多数は良心的な健全経営ですが、御多分に漏れずこの業界でも怪しいクリニックがあるのも事実です。
- 一般的な適性価格なのでカウンセリングしたら、「その価格の手術ではきれいに仕上がらない」と言って法外な料金を提示され選択を迫られた。
- カウンセリングの時など、最初の提示価格より異常な値下げをして契約を迫る。
- 手術で使用する素材とか注射の名称などを教えてくれず、なんとなくごまかしたり、ちゃんと説明してくれないクリニックは考え直す。
touyubeの「元神チャンネル:【包茎手術】料金トラブル回避!!包茎クリニックは「ぼったクリニック?」を参照させていただきました。
「包茎専門クリニック」のご案内(厳選したクリニックを紹介いたします)
まとめ
日本男性の約7~8割がなんらかの「包茎」で、そのほとんどがそもそも治療の必要がない「仮性包茎」です。(日常の生活に支障がなく痛みや痒みなどの症状がない場合ですが)
しかし、昔から「皮被り」とか「剝けてない」「一人前の大人になってない」「臭い」「セックスが下手そう」などのイメージの刷り込みから、マイナーなイメージが固定し、自信損失や引け目などの一要因になっていることは現実です。
男性としての自信回復や、見た目の改善、そして女性に対する思いやりを考えて積極的で前向きになれるんだったら治療をおススメします。
「老人性包茎」に関しては、一般の「包茎」とはちょっと違って、むしろ積極的にカウンリングを受けたり、適切な治療を受けたほうがいいと思います。
最近のカウンセリングや治療は、個人のプライバシーを重視し、スタッフが男性のみの対応が出来る環境が整っている専門クリニックで、まずは相談から一歩踏み出してみませんか。
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